ずっと行きたいと思っていた岐阜の工作機械博物館へ見学に行ってきました。
結論から言うと大満足で、じっくり3h位過ごしてしまいました。一般的な見学時間は1〜1.5h位らしいです。
machine-tools-museum.mazak.com
現地に行ってみた方が楽しいと思いますが、なかなか遠くて行けない方もいるのではと思うのと自分の覚書のために記事に残します。この記事では全ての展示を書ききれていないですし、行ける方はぜひ現地に行くことをおすすめします。
- 入口、旋盤、古代の工作機械ゾーン
- 唐突なSLと足踏み旋盤等々
- 工場再現動的展示ゾーン
- ベルト式の工作機械や傘歯車加工機等々
- 唐突な車と飛行機と特殊な加工機
- あまりにでかい加工機とヘリコプター
- 会場の模型とまとめ
- おまけ
入口、旋盤、古代の工作機械ゾーン
入り口です。
何だか小型のルーブル美術館の様です。
ここから地下に入っていきます。
坂の中腹にあるため、搬入口は普通に横から地上に繋がっているそうです。

地下2階に降りるといきなり旋盤が置いてあります。1927年に注文を受けて作ったものとのことでした。

ハンドルのローレット加工が擦り切れているのが趣深い。
動力がどこにあるのかという疑問は後で解決します。
しばらく進むと太古の昔の工作機械紹介コーナーがありました。
エジプトの木工用弓旋盤。回転は一方向でなく方向を切り替えながら2人がかりで削ります。

時代は進んで足踏みポール旋盤。上にある木の腕へ縄を繋いでしなりのバネ力をうまく使うことで回転させます。これも反転しながら動きそうです。
ダヴィンチ考案ねじきり旋盤。本人はアイディアのみで後年になってから実際に作ったそうです。ねじきり旋盤のねじをねじきり旋盤を使わずにどう作るのか。やはり手加工からなんでしょうか。
唐突なSLと足踏み旋盤等々
そんな中、突如現れるSL。
地下だと思っていたのでビビります。
何と横から乗り込んで汽笛も鳴らせます。
岐阜の工作機械博物館
— パスコンパス (@pscmps) August 17, 2025
なぜかSLの運転席に乗れて汽笛を鳴らせる
ある程度早めに踏まないと鳴らないけどここまでは早くなくても良いそうです(展示員の方に教えていただいた) pic.twitter.com/kTpTWxkasx

ピストンのサイズがエグいです。このサイズで機構剥き出しで高速で動くなんて怖すぎる。
蒸気の配管?詳しく知らなくても色々と想像してわくわくしますね。
運転席から振り返るとこんな感じで大量の石炭があります。下には水が入っているそうです。
この機関車はよく聞くD51という型番でした。
Dは4輪駆動、51は石炭が後ろの台車にあることを示しているそうです。工作機械を見にきたら少しだけ機関車に詳しくなりました。


この辺から多種多様な工作機械が目白押しです。
平面研削盤。
前後の動きの切り替えも機構で実現しています。

足踏み旋盤。自転車の様に漕ぐタイプの様です。下半身のシェイプアップをしながら加工ができてお得でしょうか。
片足でペダルで踏むタイプもありました。左には砥石が。

手回しボール盤。手回し!?ちゃんと切子がそのまま展示されていたので実際に加工できる様です。
両手回しのタイプも。中央部はデフギヤの様になってるんでしょうか。上側が反転して回る意味がちょっとわかりませんでした。後、後ろにラックの様なものが見えるのでもう少し良い使い方があるのかもしれません。

工場再現動的展示ゾーン
個人的にかなり衝撃を受けたのは次の展示エリアでした。昔の工場を再現しています。昔はモータや蒸気機関、水車の回転等の動力が貴重だったため、機械ごとに取り付けることが難しかったそうです。その解決策として天井に回転軸を通して各機械に対してベルトを下ろしてくることで一つの動力源で複数の機械をいっぺんに動かしています。

メカメカしいボール盤。クロスしたベルトに心踊りますね。(なぜクロスしてるんだろう。)

このエリアは実際に回転している状態で展示されているので特に見ていて飽きませんでした。
これは隣になぜかポツンと置いてあったエジソンの発明品っぽい電話。

ベルト式の工作機械や傘歯車加工機等々
工場エリアを抜けるとまた個別の機械の展示になりました。
ベルト掛けリンカーン型横フライス盤。ギヤの噛み合いを切り替えると自動送りもできる様です。何と日本は江戸時代の1860年のアメリカ製。

ベルトの掛け方がアクロバティック!楽しいですね!
こんなに捻っても回るとは。「とにかく伝達においてギヤを介したくない、ガタを発生させたくない」という当時の設計者のバックラッシュに対するヘイトを感じとりました。完全に私の主観なので合っているかはわかりません。

後ろのアップです。
ボール盤。左の円柱は先ほどの工場の天井からのベルト伝達用と思われます。円柱が2つ並んでいるのは片方は空回りする仕組みの様でした。仮に停止したい時に毎回ベルトを抜いてしまうと再設定が大変そうなので手軽に止めるためだと思います。

傘歯車の加工盤。機構の支え構造のカーブがあまりにも魅力的です。言葉で動きを説明するのが難しいのですが、北斗の拳の様に工具を直動で2本スライドさせながら工具のユニット自体が回転しつつ位置を調整して削っていきます。

岐阜の工作機械博物館
— パスコンパス (@pscmps) August 17, 2025
傘歯車を加工する工作機械
動きがアクロバティック
工具を直動2本で動かし削りつつ全体を回転 pic.twitter.com/VFqw8JgPdt
隣にはさらに大型なものも。やばいです。語彙力が死にました。かっこ良いがすぎる。

レバーの数字のフォントに説明できない良さがあります。

全体はこんな感じです。でかい。この辺から結構機械が大きくなってきた気がします。

こちらもでかい。旋盤。4つ爪チャック。

唐突な車と飛行機と特殊な加工機
そんなこんな見学していると唐突なT型フォードが現れました。何だか工作機械以外も見れてお得です。足元華奢ですね。

後は近くに何かの飛行機もいました。プロペラ部ドアップで見れて幸せ。そういえば各務原の航空の博物館もそのうち行ってみたいです。

糸鋸の様に電動で切ってくれる機械「森田式高速ノコ盤」。旋盤ではなくてこういう切り方をするケースもあるんですね。なぜかこれだけ拷問器具を想像してしまいました。

ホブ盤。歯車を作るための機械です。

奥の工具の形が面白いですね。
あまりにでかい加工機とヘリコプター
展示品の中でも全長最強クラス「10m」の旋盤です。意味が分かりません。強すぎます。もう少し小さいサイズの旋盤の軸を削ったりするそうです。この旋盤は軸が長すぎて途中に支えがないとたわむため、支えが要所にあるのですが、機構が動くと干渉するため自動で支えが引っ込む構造になっています。すごすぎますね。

手前の機械もすごいけど、何だか後ろにやたら背の高いやばそうな機械が見えて気になる。

ワーク運搬ができるロボットアームがセットになった機械の展示もありました。

こちらはワークのパレットを加工中に用意して終わったらすぐ取り替えられる様にするそうです。タイムロスが減るのですね。

何だか唐突に現れるシリーズ「ヘリコプター」。コンパクトで驚きました。2人乗りだったと思います。

遠くから見えたやばそうな機械に到達。
デカすぎて階段に登って近くを見る様になっていました。高速加工と低速加工のツールがそれぞれ左右に取り付いてタイムロスを無くして加工できるそうです。宇宙産業用の加工機とのこと。

工具がぐるりと取り付けられている。

会場の模型とまとめ
地下2階の出口には博物館の模型もありました。やはり山の中腹にある感じなんですね。SLは左の搬入口から入れたとのことです。

地下1階は工場の一部が見られたり映像の展示がありましたが、写真禁止だったので写真はありません。
冒頭にも書きましたが、大満足でした。アクセスがとても良いとは言えないかもしれませんが、お近くの方はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。また、博物館には遊びに行って記事を書きたいなと思います。
まだ行けていなくて気になっているのが数年前にカワヅさんに教えていただいた静岡の方の三共工作機械資料館です。
https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/heritage_120_jp.html
平日のみ、予約必須なのでハードル高めなのですがいつかは行きたいと思います。
読んで下さりありがとうございました!
おまけ
いくつか過去の博物館系?のレポの記事も貼っておきます。↓