パスコンパスの日記

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【観光】「響け!ユーフォニアム」の聖地を巡ってきた

 今回は完全に趣味の回です。 物理的なものづくりの話は全く出てきませんが、何かに打ち込むことの楽しさの話はします。 割と個人的には「誰かが何かが好きで、そのことについて熱く話している話」を聞くのが好きですが、一般的にはどうなんでしょう。ご興味あれば読んでいただけたら嬉しいです。

 GWのMaker Meeting For Maker Faire Kyotoの後、京都で一泊して観光をしてきました。観光といってもお寺めぐりではなく、「響け!ユーフォニアム」という宇治が舞台の吹奏楽のアニメの聖地を巡って来ました。

目次

響け!ユーフォニアムとは?

 少し冷めた雰囲気でついいらないことをポロッと言ってしまう主人公「久美子」が高校に入学し、様々な出来事を経ながら成長して吹奏楽部で全国大会を目指す青春物の作品です。
 私はほぼ音楽ができない(かろうじてピアノで猫ふんじゃったが弾けるレベル)のですが、この作品にどハマりしました。音楽にあまり詳しくない人にも刺さる魅力が、この作品にあると感じています。この記事の前半では今まで「響け!ユーフォニアム(以下ユーフォ)」を観たことがない人が「ふーん面白そうじゃん、観てもいいかも」となることを目標として書きます。

この作品の魅力について

 私が思うこの作品の魅力は大きく分けて3つあります。

  • 展開がめちゃくちゃ熱い
  • 演出や背景の描写、現地の再現度が高く入り込める
  • 見るたびに発見がある

 1つ目です。展開の熱さ、素晴らしさについて、具体的なネタバレにはならない様に注意しながら書きます。最初久美子は冷めており、一歩引いています。何ならば「高校では吹奏楽部に入らなくても良いかも」と思っているレベルです。それに対して同じ中学の吹奏楽部出身の麗奈は吹奏楽に対して全力で取り組んでいます。一期ではこの2人の対比や関係性の変化が見所です。コンテスト、試合、受験勉強、何でも良いですが、「何かについて全力で頑張った経験」のある方にはグッと来るものがあると思います。私の場合はロボコンと重ねて観ていた部分があるかもしれません。
 「好きだからやりたい、好きだから頑張れる」というメッセージも随所に散りばめられていると感じています。何か例えば趣味で創作をしていて精神が弱ると「何のためにこれをやっているんだろう」と思うことがあります。そんな時にユーフォを観ると「自分がやりたくて始めたんだ、それで良いんだ」と前を向けるケースもあるでしょう。全員に当てはまるとは思いませんが、何回か見返しているうちにそういう部分が魅力なのではないかという気がしてきました。
 最近、何かをしたいと思って能動的にアグレッシブに動く時の原動力はそれに対する異常な執着心ではないかと思います。なぜそれに執着するのかを紐解いてシンプルにしていくと、結局「そのことが好きだから」に行き着くのではないでしょうか。

 2つ目です。背景や楽器の描写がリアルですごいです。これがどれ位かというのはいくらここに書いても伝わらないと思うので騙されたと思って一度観ていただきたいです。アマゾンプライムビデオで見られる様です。私はユーフォを観たくなってDアニメストアの30日間無料登録に登録してまんまとその後も契約し続けています。話が逸れました。
 描写がすごいと言える根拠としては「緻密に実際にある風景が再現されている」というところがあります。いわゆるアニメの聖地と言われるものになりますが、ユーフォはその解像度が著しく高いです。劇場版一作目の副音声でとあるシーンで「この年のこの時期なら月はこの位置に見えるはず、と調整して星空を描いた」というコメントをするシーンがあります。それ位実在感、現実感にこだわって描かれています。少し調べると、「主人公の家がどこにある設定で、学校がここの駅から降りたこの位置にあって、ここのベンチで練習をしてから家に帰ったのか」等と手に取るようにわかります。何ヶ所かアニメの聖地に行ったことがありますが、ここまでのレベルで設定が作り込まれているケースは他には知らないです。
 ここの部分が実はとても大きいです。私も宇治に行くまでは実はユーフォのことは「まぁ割と好き」位でした。そこからたまたま実際に行って再現度に驚いて、改めて見直してBD買って、また宇治方面に用事があると寄って、まだ行っていないところに行って…という具合にズブズブ沼にハマって行きました。京都がお近くの方はぜひふらっと遊びに行ってみてください。平等院鳳凰堂も近くにあり、色々普通の観光もできるので楽しくておすすめです。

 3つ目です。 上の2つ目と重なる部分もありますが情報量が多いため、観る度に発見があります。今回宇治に遊びに行くので改めて見直したのですが、いくつか今まで気にしていなかったところに気がつきました。

  • オープニングの登場人物名のひらがなが音楽記号に置き換わっている瞬間があること
  • リボンをつけた登場人物のリボンの色が大会の時は大人しい色になっていること

 それ以外に最近気づいたのは、描写というのか演出というのか分からないのですが、友人の葉月がベンチでシルエットになっていて返事をもらうシーンで「まつげが動いてまばたきを表現して少しだけ首が動くところ」等も個人的に好きですね。全く派手な動きでなく心情が表現されていてすごいということに見返しているうちに気がつきました。

とりあえず観るなら…

 初めて試しに観る方へのおすすめは劇場版1作目を観ることです。TV版の一期がとても綺麗にまとまっています。省略されたエピソード等もあり少し駆け足にはなってしまうので、できればTV版がベストですがお試しは劇場版で大丈夫だと思います。ここで何か刺さるものがあればTVの一期、二期や劇場版2,3を観ましょう。
 劇場版1作目を見る際に知っておくとストーリがわかりやすくなる予備知識としては「ダメ金」というキーワードがあります。吹奏楽の大会では金賞にも2種類あり、次の上の大会へ進める金賞と進めない金賞があります。後者を「ダメ金」と呼びます。知らなくても何となく分かると思いますが、これを知っていると理解しやすいです。

今回行ったところ

 ここからは今回行ったところについて書きます。ちょっとまだ観ていない方は伝わらない部分もあるかと思います。すみません。
 今回は元々1人でふらっと巡ろうかと思っていたのですが、当日は関西にいる大学時代の友人に声をかけて一緒に見てまわりました。彼は元々ユーフォを観ていた訳ではなかったのですが、たまたまオーケストラや熱い展開が好きだったりということで一期、二期、劇場版3作目を履修してから遊びに来てくれました。「時間があれば一期をちょっと観てもらえたら大丈夫」と伝えていたのでここまで観てくれてとても嬉しかったです。熱が入って当日は1日で30,000歩位歩きました。

JR宇治駅前のポスト

 お祭りの日の待ち合わせのシーンですね。形のインパクトが強いので目立ちます。

ガスト

 京阪宇治線の近くのガストで朝ごはんを食べました。余談ですが倒木のためJRの電車が止まっていたり小雨が降っていたりとちょっとハードモード気味なスタートでした。こちらのガストも本編でチラッと映ります。

天ヶ瀬ダム

 今回一番行きたかった場所です。ちょっと距離があるので1回目と2回目来た時は看板は見たものの、諦めていました。ちょっとした山道を通りながらダムまで着いて軽い達成感も感じられました。アニメの画像と比べると季節的なものか何年か経ったからか左の方にツタが絡んでいました。調べると近くに本編でここに寄った理由の施設も見つかりましたが、そちらに行くのはやめておきました。

大吉山展望台

 山道を戻り途中で分岐を曲がって、展望台に行き一休みしました。ここは夜のシーンで何度も出てきます。ただ、怪我人が出たのか「夜登るな!」という看板がありました。安全第一。

大吉山山道

 ここの木の曲がり具合がドンピシャで数年前来た時ともそのままでテンションが上がりました。ずっとこのままであってほしいです。

宇治上神社宇治神社

 本編と逆順にまわって川の方へ降りていきます。宇治上神社の方は何かイベントの準備をしていた様です。前回見落とした雨宿りの場所を見つけたので満足です。

朝霧橋のたもと

 久美子と秀一が話していたところだと思います。 改めて見ると滑り落ちると川に直行しそうな場所でした。

喜撰橋

 劇場版3作目の冒頭の橋だと思います。前来た時は3作目が上映前だったのでノーマークでした。

喜撰茶屋

 ここの左隣が設定上は久美子のマンションとのことです。マンションは実在はしません。

ベンチ

 iPhoneのデフォの地図にも載っています。頻出ポイントです。

宇治橋西詰の時計

 ここの時計もOPで何度も観るのでついつい来るたび写真を撮ってしまいます。

宇治橋

 ここはほんとに良くて、一期の個人的にめちゃくちゃ好きなシーンでこちらこらこちらに移動したなというのが肌で分かります。夜に来て電車を眺めるのも良いです。

京阪宇治駅

 ここもよく出ます。今回、高校のモデルとなった2つ隣の黄檗駅へ向かいます。見直した直後だったので何番線の案内看板がそのままでテンションが上がりました。

黄檗付近の踏切

 ちょっと南に行ったところの踏切です。ここは他のサイトを参考に写真を撮りましたが、どんなシーンで出たか覚えていなかったのでまた観返そうと思います。

セブンイレブン

 下校途中たむろしているコンビニです。意外と住宅地の中にあるんだなという印象でした。来るまでは宇治駅前のイメージだったので。

隼上り瓦窯跡からの高校

 昔の窯の跡がちょっとした公園になっていてそこの上から高校が見えます。この辺りからは生徒の方や近隣の方が映ったりしない様に、不審に思われない様に細心の注意をはらいながら写真を撮りました。

羽戸山緑地の階段

 この辺りは今回初めて来たので最高でした。二期で印象的なシーンです。ここを通って下校しているのかと考えると解像度がめきめき上がります。

階段の上の柵の辺り

 ここも一期で印象に残っていたので現地にいったら気がつきました。アハ体験に近い感覚でした。作中では夜です。

羽戸山第3児童公園

 ここはいつ出てきたかちょっと記憶が曖昧なので見直そうかと思います。

高校

 ここは特に迷惑にならない様に不審に思われない様に気をつけながら写真を撮りました。周りに学生さんや近隣の方がいないことを確認してから校門の付近を写真を撮ってそそくさと退散しました。ただ、めちゃくちゃただならぬ「その場にいる感」を感じられたので最高でした。

サイゼリヤ

 最後に宇治に戻って3作目でも出てくるサイゼリヤに行きました。混んでいたので席はおそらく違うところでしたが、壁の模様がこんな感じだった気がすると友人と2人で盛り上がりました。

まとめ

 この記事でお伝えしたかったのは2点です。

  • お試しでいいので響けユーフォニアムを観て欲しい

  • 聖地に行くと解像度が上がってめちゃくちゃ楽しい

 また、ちょうど6月頭にイベントがあった様で、そちらで3期と劇場版中編が発表されました。また盛り上がってくるのかなと思うと楽しみです。こんな記事は書きましたがまだイベントには行ったことがないのでいつか行ってみたいと思います。好きなバンドのライブに行くと、楽しすぎて涙が出てしまう位涙腺ガバガバなのでコンサートもそんな感じになるかもしれません。好きなバンドの話もいつか書きたいですね。直近のユーフォのイベントはコミケと重なってしまっていたので見送りますが、その次はできたら申し込んでみようかなと思います。
 長い記事になってしまいましたが、読んで下さりありがとうございました!

参考サイト

 こちらのサイトが聖地の説明がとても詳しくて参考になりました。

ぶらり聖地巡礼の旅 響け!ユーフォニアム【 場所別まとめ 】

追記 2022/8/14

 上の記事はGW後にガーッと書いた後に写真を貼り付けるのが面倒で寝かせていたのですが、きっかけがあったので仕上げて投稿しました。きっかけはサマーコンサートに行ってきたことです。 一緒に聖地巡りをした友達も一緒に行きました。

 結論から言うと最高でした…。最初の曲が新情報解禁の時に流れるBGMなのでそれだけでもテンションが上がるのに加えて演奏者の方々がとても楽しそうに演奏されていて視覚的にも楽しくなってしまいました。ソロパートもリアルタイムで生で聴くと迫力があります。途中のトークでも愛されている作品なんだなぁと改めて思いました。
 途中OPを歌われているTRUEさんが歌われたり、ここでしか聴けない朗読劇を聴けたり実際に行ったファミレスで4人が話している光景が目に浮かぶ様でした。また行きたいと思います。
 いやー良かった…。良さをより伝えられる様な語彙力が欲しいです。今のところテンションのままに書き殴る以外の方法を知りません。とりあえず名古屋に帰ったらまた見返します。色々好きなことやものがあって、それらを楽しめるというのは本当に幸せなことだなと思いました。