前回のあらすじ
NT名古屋というイベントでNature3Dさん(Nature3D (@nature3d_) | Twitter)の3Dプリンタで木の風合いを出せる木粉フィラメントのキャンペーンを知り、応募してみました。木の風合いを生かした木彫り風の熊を出力してみたいと思ったのですが、CADでない有機的な3Dモデルのソフトは何となく敷居が高い気がして触ったことがありませんでした。
そんな時にnomolk (id:slideglide)さんの以下の記事を見て、これは面白そうだと思い、ずっと欲しいと思っていたOculus Questを買ってトライしてみました。
前回の記事はこちらです。データの変換方法に関して書いています。
目次
Tilt Brushで熊のスケッチを描く
熊一号
データがないことには始まりません。手探りで熊を描いてみました。モデリングを録画できることはだいぶ後になってから気がついたので製作中の動画はありません。熊一号です。
こちらのページから自由にぐりぐり回して見られます。 poly.google.com
作ってはみたもののいまいち動きがなくて寂しいですね。だんだん使い方に慣れてきたので改めて最初から作り直します。
熊二号with子熊
熊二号は動きを意識してみました。ただ、私の脳内の熊のイメージのライブラリが貧困だったため、荒ぶってダイナミックに鮭を捕まえているポーズにするはずが、「つまみ食いを見つかってやばい!」といった雰囲気になってしまいました。まぁでもこれはこれで愛嬌があるだろうと解釈し、先に進みました。
また、3Dプリントした時のバランスを考えて子熊を追加してみました。子熊にも鮭をくわえさせてあげるべきだったかもしれません。
Nature3Dさんのフィラメントに関して
冒頭でも触れましたが、NT名古屋で木の風合いを出せるフィラメントを売っているNature3Dさんという方のキャンペーンに応募し、フィラメントをお試しで送っていただいていました。
このフィラメントを使えば、3Dプリンタ製であっても木彫り風の作品ができるのではと思ったのです。パラメータは(id:TageCoffee)さんのものも参考にさせていただきながら調整してみました。また、Nature3Dさんと通りすがりの方から「取消」という項目を0㎜に近くすると良いと後から教えていただきました。ありがとうございました。
3Dプリントしてみる
Adventurer3という3Dプリンタを使って出力をしてみました。ABSとPLA以外のフィラメントは初めて使うので緊張しています。また、フィラメントはスプールなしの状態で届くのでスプールは以下のサイトからあらかじめ3Dプリントしていました。
何も考えず100%サイズで出力していたのですが、思ったよりフィラメントの巻径が大きくサイズが合いませんでした。ここでてきとうにスプールを作成することを決意します。
できました。ペットボトルを芯にして、段ボールで挟んでいます。雑ですが、今回のアウトプットはここではないので様子を見て問題がなければこのまま進めます。出力の様子です。
右下のサポート材部分がかなりモジャりかけて怪しい感じですが、今のところ出力できています
— パスコンパス (@pscmps) October 12, 2019
後3時間弱かかる予定です pic.twitter.com/izjOA1tvLq
上手くいきませんでした。やはり雑すぎて引っかかったりしていた様です。この後、なかなかパラメータ調整等も上手くいかず困っていたところ、Nature3Dさんよりちょうど良いサイズの設計されたスプールをご紹介いただきました。こちらを出力し、再トライしてみました。
作品紹介とフィラメントのレビュー
出力成功しました。サポート材を取り除いて立ててみた様子です。すごくいい感じです。
あらかじめ実はテストで出力していたABS熊と並べてみます。ABS熊はスプレーで光沢をもたせているとはいえ、やはり質感が全然違いますね。そこはかとない木彫り感が出ています。また、書き忘れましたが、フィラメントからは独特の木の香りの様なものがします。これも他のフィラメントにはない特徴かなと思います。
裏側はやすりでやすろうと思ったのですが、白くなってしまったので止めました。ニスを塗ると良いという情報も見かけたのでニスを買ったら仕上げで塗ってみようかと思います。
その後、色々と3Dプリンタの出力パラメータを調整したりノズルを変えて試していたのですが、大物を印刷すると下層でフィラメントが詰まって出力が止まってしまいます。湿気が原因かわかりませんが、まだだいぶフィラメントは余っているので出力したいものができたらまた挑戦してみたいと思います。
まとめ
VR空間から3Dプリンタを使ってに木彫りの熊を召喚してみました。VR立体お絵かきやUnityの導入、木紛フィラメント等初めてのことばかりで発見が多く、とても楽しかったです。VRお絵かきから現実に召喚ができるとなると着色などにも興味が出てきますね。やれることが増えるとさらに興味の幅が広がるのもわくわくしてきます。
「Oqulus QuestだとQqulus Mediumができないから3Dプリントできないなー」と思っている方が仮にいたとして、この記事を読んでTilt BrushのスケッチをUnityを介して召喚していただけたら本望です。そうでない方も楽しんで読んでいただけたら目的は達成されています。VRの方も今後ゲーム等を作ってみたいと思います。
読んでくださりありがとうございました。