パスコンパスの日記

何か色々作るのが好きです

【レポート】NT金沢2021の作品を紹介する(1/2)

 6/26,27に開催された「なんか作ってみた」作品展示のイベント、NT金沢に出展してきました。

nt-kanazawa.org

 本当は全ての方の作品をご紹介したかったのですが、自分の展示の説明をする必要もあったり展示者の方がいらっしゃらないタイミングだったりと拝見できていない作品があります。すみません。
 また、写真撮影前には許可をいただいて撮っていますが、ブログでの紹介まで全員の方にはご相談できていないので掲載NGや内容に誤りのある場合はお手数ですがご連絡ください。修正させていただきます。

  • 目次(順不同)

立体表示ディスプレイと電子楽器(OUCHI-Laboratoryさん)

 Twitterは今はやられていないとのことでしたので昨年のMakerFarieTokyoのページを貼らせていただきます。

makezine.jp

 動画で伝わりづらいかもしれませんが、OLEDの黒い画面が水平方向に配置されておりそれが高速で上下に動いています。高さに応じて富士山の等高線の様な表示が同期して表示され、残像で立体映像の様に見えるという仕組みです。

 色々と面白いお話をお聞きしました。一つは自由度の話です。昨年MakerFaireOgakiでLCDを回転するスリットに入れて描画する展示(エポメトロープ)を拝見したのですが、そちらは映像の向きがスリットで仕切られるため、およそ見る角度の自由度が回転面に対して24分割程度となります。下記は大垣で展示されていたエポメトロープの方の記事です。

note.com

 こちらは優劣という話ではないのですが、OUCHIさんの展示はそれと比較するとみる自由度が無限大となっています。昔のワイヤーフレームのゲームが立体的に見えている様な不思議な感覚があります。また、お話をお聞きする中で、「2次元の画面に対してz軸の振動を加えることで3次元にしています。なのでこれを4次元に振っていただければ4次元になります。」とご提案(?)いただきました。屏風のトラを捕まえるような表現ですが、実は4次元目を時間として考えると、映像を動画の様に流すことで4次元となります。
 同じ仕組みでTwitterで動画で再生する製品をご紹介いただいたので貼らせていただきます。OUCHIさんも今年のメイカーフェアで動画対応バージョンを展示予定とのことでしたので、ぜひ拝見させていただきたいです。

 制御構成に関しても色々伺ったのですが、メインのUI等の制御はラズパイで、ESP32というマイコンで指令を送りそこからステッピングモータのドライバとディスプレイコントローラを制御しています。FPGAはOLEDのフルカラーモデルの方ではデータ量が多くて必要になったとおっしゃっていたと思います。フルカラーモデルでなければ意外と簡単に作れるそうです。

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 上下運動に関してですが、単純な円運動ではSinカーブになってしまい、同じ周期で画面を切り替えてもピッチが変わってしまいます。そのため、中のカムに溝を切り、一定速で回しても上下に一低速で動く様にしていると伺いました(下の動画)。面白いですね!カムは3Dプリンタ製とのことなので私もカムを使った工作を何かいつか作ってみたいなと思いました。

 もう一作の方は写真を撮りそびれてしまったのですが、気圧センサでユーフォニアムを再現した楽器でした。面白いのが口でハミングする周波数を読み取って、音程を変えるモードもある(実際の金管でも可能だそうです)とのことで、最初いったいどうやって音程を変えているのかわかりませんでした。  他にも木工へのこだわりもレベルが高く、外装の木と木の隙間を曲げた木で境目が見えないレベルで埋めていたり、木の表面とエポキシ樹脂を利用したルームランプを作成されたりしていました。だいぶ長いことお話しお伺いしていたので紹介も長文になってしまいました。大変面白いお話ありがとうございました!

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ゲーム「ARMORED CORE for Answer」に出てくる機体『ホワイトグリント』の1/7サイズ(妖精の姿煮 with C.Tさん)

  コスチーム (@CosTeam5) | Twitter

妖精の姿煮 (@autobahn256) | Twitter

 会場でひときわ目を引く作品でした。とにかく大きい!原作やったことはないのですが、それでも限りないロマンを感じます。また、動きや光へのこだわりがすごい!こちらの動きは後述の私の作品「アカウディオン」と同じ機構とお聞きして思わぬところでシンパシーを感じました。

 外装がすさまじく、お聞きしたところ騎士の甲冑等のコスプレも作成されており、ノウハウが活かされているとのことでした。このロボットのすごい所はコスプレであるため、人が着ることができるところです。足の長さが足りないと思ったのですが、そちらは高所作業用の下駄?か竹馬の様な製品を組み込んで、それで足を浮かせています(下の写真)。

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 また、よくよく見ると意外と思わぬところに日用品が隠れています。一番驚いたのは下の写真のメカ部分がスプレーで作成されていることでした。普通だったらスプレーのノズル部分に注意が言ってしまってこの形全体をみてこの部分に使おうとはなかなか思えないのではないでしょうか。見立てのスキルというか、何というのかわからないのですがとても参考になりました。

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脚の方も動きます。割と今まではロボットアニメやゲームのロボットよりロボコンの機構が集まったロボットの方が好きだったのですが今回これを見て少し考えが変わりました。めちゃくちゃ良かったです。ありがとうございました。

また、妖精の姿煮さんご自身もマスクを着用されていてかっこよかったです。

漆芸+電子工作「螺鈿行燈」と螺鈿アクセサリー(SIHOさん)

SIHO@螺鈿行燈/IT系技術者 (@SIHO_o) | Twitter

 昨年のMaker Faireで拝見して、電子工作と伝統工芸を合わせた作品は他にあまり見たことがなく面白いなーと思っていたので今回ゆっくりお話をお聞きできて良かったです。ワイヤレス給電で置くと光る漆の灯籠を作成されています。こちら、見た目では全く分からないのですが、実は光造形の3Dプリント品をベースに加工をされています。灯籠の柱には2mm径の穴が開いており、手作りで作ることが難しいため3Dプリンタにたどり着いたとのことでした。また、最初はFDMの透明フィラメントを使われていたのですが、磨く必要があり、後工程の漆と螺鈿で磨く工程が必須のため腕が腱鞘炎になってしまい、光造形に変更したと伺いました。

www.shihoota.jp

 また、ご本人のストイックな制作への姿勢がうかがえるエピソードを色々と教えていただきました。比較実験の様に効率を重視しながら条件を振りながら試作品を作成されているお話しをお聞きし、私はてっきり理系のご出身だと思ってしまったのですが、実際はそういうわけではないそうです。文系の大学を出られた後に仕事の都合でソフトを確認する立場にあり、「自分でも書けるのでは?」とソフトを担当されたところからハードにも広がっていきArduinoを触る様になり、まさに「なんか作ってみた」NTの精神でここまでこられていたことを伺いました。

 無線給電は電磁波を使用してコイルで電力を伝えているのですが、面白かったエピソードとして、四角柱型の作品で下側を小さくすると、電磁波シールドのシートも小さくせざるを得ず、ノイズの影響で回路が動かなくなり、写真撮影の〆切の都合で泣く泣く前回の球状の作品のベースを使って写真だけ取られたと伺いました。チラシのこの写真。

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 ノイズ対策をするためにはできるだけコイルに近い位置でコイルより少しだけ大きいサイズで電磁波シールドを用意する必要があるそうです。勉強になります。 こういった工夫や苦労のお話をお聞きするのはとても好きなのですが、直接ゆっくり話す機会がないと難しいので大変ありがたかったです。

人型またはクマ型ロボットの展示( あるば~とさん)

あるば~と (@albertlabo) | Twitter

 NT加賀の際にVRChatで少しだけお話しさせていただいていたので、ご挨拶させていただきました。熊のロボット「くまりん」と人型のロボット「シフト」を展示されていました。シフト君の方はM5Atomというマイコンで加速度、角加速度を取得されていますが、そのままでは暴れてしまうため、カルマンフィルタというフィルタをかけて処理をされているそうです。

 また、そこにはM5コンテストの景品の金色のM5Atomが!(写真撮り忘れ)私も昨年出展していたのですがあるば~とさんもご出展されていました。数が多く把握できておらずすみません。。会場で「「これでもか!」という位M5製品を使った」と伺いましたが、確かにリンク先のサイトを見ると、AtomMatrixを3個、AtomLiteを2個、M5Stackを2個の合計7個使われていてびっくりしました!

protopedia.net

ちなみに私が当時出展したのはこちらです。

protopedia.net

また、あるば~とさんのロボットは4~5年前に発売されたロボノイドというキットがベースになっており、おそらくバッテリーの劣化で?現在たたき売りされており元々5万円のキットが最安で5千円で売られていたとのことでした。驚きなのがシリアルサーボが8個とDCサーボが付いてその値段とのことです。私が帰宅後探した時は8千円位のものが見つかりましたが、それでも安いと思います。昔は服を着せると発熱で不具合が起きてしまったそうですが、時代が進んでこちらのキットを使えば問題ないとのことで、骨組みの粗さを隠すために服や熊のガワを着せていると伺いました。

www.atomtech.co.jp

 他にはシフト君に載っている2500円程度でwifi接続可能な遠隔カメラAtomCamに関しても教えていただきました。※こちらはM5Atomとは関係ありません。ESP等のマイコンを使えばカメラ映像を送ることは可能ですが、なかなか自分で全て実装するのは大変ですし、駆動系と映像系を両方動かすのはしんどかったりすると思います。必ずしもそちらを自力で作る必要がなく、サイズ感が問題なければ選択肢としてかなりありだと思いました。色々とありがとうございました!

しっぽロボット(BotaLabさん)

botamochi6277 (@botamochi6277) | Twitter

 過去にNT名古屋でご一緒し、つくりま☆SHOWというイベントでも共演?させていただいたBotaLabさんがご出展されていました。

NTの際はカムロボでしたが、今回はしっぽロボットでご出展されていました。2本のワイヤーをそれぞれ2個のサーボモータで引っ張って動作させています。中身を比較して展示されていてとても面白かったです。下のリンクのしっぽロボットを分解して参考に作成されたそうです。工夫点として根元のばねを強めにしたり、軸として使用しているプラスチックの硬さの異なる棒を5種類買って比較したりされたそうです。ちなみに軸は硬すぎるとうまく曲がらず、柔らかすぎるとへたってしまうとのことでした。モータも途中から強い出力に変更したり変遷を知るのはやはり楽しいです。今後は人体への着用等色々考えていると伺いました。楽しみにしています!ありがとうございましたー。

qoobo.info

※つくりま☆SHOWの記事はこちらです。

yoichi-41.hatenablog.com

座禅マシーン他(TMDものづくり工房さん)

TMDものづくり工房 (@TMD_MWS) | Twitter

 TMDものづくり工房さんも一昨年のNT名古屋や伊勢ギークフェアでご一緒しました!お久しぶりにお会いできて嬉しかったです。座ってから3秒間の圧電素子で状態を取得して動きを検知すると棒で喝を入れてもらえます。今回、座禅マシーンにはOLEDで時間表示が追加されていました。「座禅中見てはいけない様な…?」とお聞きしたら実はご本人も本格的な座禅はされたことがないとのことでした。また、上の動画はデモモードですが、実際に待機中の際にはなぜかサーボからジジジという異音が鳴るため、それが気になり一瞬で喝を入れられてしまいました。私の邪念が音になったかの様です。

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他にもレーザカッタで旅先の写真データを加工してティッシュ入れを作られていたり、足踏み式消毒(写真撮り忘れ)を制作されたりしていました。

異常に光るパチパチクラッピーーとミニグロッケン自動演奏(necobit&ウズキアオバさん)

necobit(ねこびっと) (@necobitter) | Twitter

カワヅ (@necobut) | Twitter

ウズキアオバ (@uzuki_aoba) | Twitter

 私のブースの向かいだったこともあり、記事を書いている今も客寄せメロディが頭に残ります。NT金沢の思い出はあのメロディと共に。カワヅさんご本人はリモートで参加されており、ウズキアオバさんが直接の展示説明をして下さりました。MIDIでPCから信号を送り、ソレノイドを動かして鉄琴を叩き、隣のクラッピーの拍手とLEDもコントロールしています。

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MIDIの送信画面も見せていただきました。上2段がメロディで、3段目がクラッピーの拍手、4段目がLEDのON,OFF、5段目でLEDの色を制御だったと思います。ソレノイドを動かせることは知っていたのですが、フルカラーLEDの色もコントロールできるというのは知りませんでした。

私は出展するとバッテリが不調になったり電波がうまく繋がらなかったりとトラブルが起こることが多いので、長時間動き続けているのもすごいなーと思います。ご説明いただき、ありがとうございました!

外骨格恐竜「うちのシロ」展示(ヒゲキタさん)

ヒゲキタ (@higekita1) | Twitter

 ドームも有名ですが、今回は着ぐるみ?の恐竜、シロの展示をされていました。

 Twitterや記事で動画は見たことはあったのですが、実物を間近で見ると迫力が違いました…!そちらを向いていなくても視界の端に入るとびっくりします。夜のタイミングでは目が閉じる仕様になっているようで、細かいところまでのこだわりがすばらしいです。収納の様子なども見たかったです。たためるんでしょうか?ありがとうございました!

toioを使って不思議なコマを回そう(XMAKERSさん)

yukima77@NT金沢 (@ykmtd77) | Twitter

色々な展示をされていました!一つは表題のtoioを使った展示です。toioはsonyの箱型ロボット?でBluetoothで接続して色々プログラミングなどができます。存在はずっと気になっていたのですが、実物を見るのは今回が初めてでした。micro bitというマイコンを振るとbluetoothBluetoothで繋がったPCへ指令が飛び、そこからtoioへ回転の指令が飛びます。残像で模様が混ざって見えます。結構早く回るので驚きました。

また、左手のmicro bitを振ると左車輪が動き、右手のmicro bitを振ると右車輪が動くロボットも展示されていました。こちらは必死に腕を振っていたので写真を撮り忘れてしまいました。お聞きしそびれてしまったのですが、Bluetoothは3つで双方向通信等もできるんでしょうか。ちょっと調べてみようと思います。

こちらも魅力的だったのですが、EnOceanという省電力無線デバイスの販売をされていました。スイッチサイエンスで買えるようです。EnOceanの一般的な基板は数万円ほどしてしまうとのことですが、こちらは6000円ほどでGroveコネクタで接続が可能です。こちらなんと電卓に載っているような太陽電池で4~5年ほど寿命が持つそうです!XMAKERSさんは玄関のドアに取り付けられているとのことで、こちらは電池駆動ですがそれでも同様な期間持つと伺ったので便利ですね。IoT機器を作った際、ずっとACアダプタから給電するのは何だかなぁともやもやすることもあると思います。送信側であればこちらのEnOceanはなかなか便利そうです。

www.switch-science.com

 最後はゴミ出しのお知らせガジェット「5374ガジェット」です。金沢市は市のサイトにCSV形式でごみの日のデータが掲載されているとのことでした。そちらをWebスクレイピング(自動データ取得)してごみの日の色に応じてライトを光らせます。市の公式のアプリの色と一致しているため一目でわかるとのことで、便利ですね!本当であればスクレイピングで取得するのではなく市の方からAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を公開してほしいとおっしゃってましたがお役所なのでなかなか難しいのだと思います。日本全国が統一規格になればよいのですが。。

 XMAKERSさんは陽気な方で、ブースで私の展示を説明させていただいた際にもとても良いリアクションをして下さり説明していてとても楽しくなってしまいました。ありがとうございました!またよろしくお願いいたします!

学生のマイコン作品、チップ分解解析やガジェットなど (ifDLマイコンブ/akita11さん)

akita11/JunichiAkita (@akita11) | Twitter

 NT金沢の中の人、金沢大学の秋田教授のブースです。高須さんのYouTubeチャンネルの分解のススメの講演を何度か拝見しています。昨年のNT加賀の際に般若心経のLEDチップや1/4サイズのArduino等を解説していただきました。その際は何も知らなかったので作品のレベルの高さに「いったいこの方は何者なのだ…?」と途中まで思っていた覚えがあります。今回はタイミングが合わなかったので学生さんのマイコンの方を紹介させていただきます。  

いらすとやガチャ by tanakaさん

 ボタンを押すといらすとやのフリー画像が表示されます。こちら、私は1/17の「アラブの鷹狩りをする人」を引きました。数あるイラストの中からこちらを選ぶセンスがいいですね!はずれもあるとのことで、他の絵も気になります。

www.irasutoya.com

8パズル by tsuzukiさん

 スライドして1~8の数字を左上から順に並べるパズルです。M5Stack Core2のタッチパネルが存分にいかされていますね!クリアするには時間がかかりそうだったので途中でやめてしまいましたが内部的なデータの持ち方等気になりました。

M5Core2速度計 by sakamotoさん

 加速度センサを車のアナログのメータの様に表示しています。LovyanGFXという描画のライブラリを使われており、ぬるぬる動きます!かなり反応が良いです。なぜこういったメータを見るとわくわくするというか血が騒ぐんでしょうか。不思議です。

にじさんじガチャ by takebeさん

 写真を撮り忘れてしまいました。この中では唯一ESP32という無線モジュールでなくK210という機械学習向けのマイコンを積んだM5StickVを使った展示でした。当日は動かない状態でしたが、こちらだけやはり情報が少ないので難しいと思います。私も以前使っていました。

yoichi-41.hatenablog.com

インタラクティブLED by okamuraさん

 こちらもたまたま私が来たタイミングでPCがスリープになってしまい、見ることができませんでした。写真も撮りそびれてしまった。2日目もばたばたしており見られず申し訳ないです。確か拍手の音を検知してLEDが光ると伺った記憶があります。

いないいないばあ by ibeさん

 フォトリフレクタと思われる素子が赤ちゃんの絵の目に埋め込まれており、M5の画面の「いないいないばあ」の掛け声に合わせて手をどけてどれだけ早いかを競います。思わず力んでカメラがぶれてしまいましたw。ニッコニコと表示されたのでそこまで悪くはないスコア?

サーマルプリンタ by Sandarkさん

 こちら、アリエクスプレスという通販サイトで2000円ほどで買えるサーマルプリンタをM5AtomMatrixで動かされていました。付属の紙ではかなり濃く印刷が出るのですが、別途購入した紙では薄く出てしまうといった実際にやってみないとわからない苦労もお聞きしました。また、GIMPというイラストソフトの新聞印刷モードという機能を使うと、ドットの粗さを調整して灰色も表現できると説明していただきました。おもしろいですね!また、Sandarkさんは別な展示もされていたので別項目で触れます。

また、NT終了後M5Stack公式さんのTwitterからリプをもらったので今後サーマルプリンタの製品が出るかもしれません!

 みなさんM5Stackを中心に色々なアイディアで活用されており、M5製品が大好きな私は勝手にシンパシーを感じてしまいました。触発されて2日目には会場で名札を作ってしまいました。 UIFlowというWebブラウザでも使える環境だとノーコードで画像表示等簡単にできるのでおすすめです。最後少し話がそれてしまいましたが、各作品を丁寧に解説してくださりありがとうございました!

モバイルバッテリーで動くポータブル電光掲示板2(と1)(sandarkさん)

sandark (@sandarkR) | Twitter

 秋田先生のブースの隣で展示をされていました。私はまだ行ったことがないのですが関西の電子部品屋さん(デジット?)で売られていたJR味のある電光掲示板を制御されていました。面白いのが、基板が2層になっていて、奥の層にはLEDの足がはんだ付けされており、手前の層にはおそらく拡散用の樹脂が表面にコーティングされています。こういった方式の基板は見たことがなかったので新鮮でした。名前は忘れてしまったのですが日本の基板メーカの基板だと伺った記憶があります。また、基板として横に拡張する想定で作られており、シリアル通信の接続を増やしていくことでどんどん長くすることができます。ハードウェア的にも工夫されており、背面の基板固定部のアクリルのねじ止め部が斜めになっており、ネジを止めることで拡張しやすくなっています。ちょっときっとこれは伝わりづらいですね。背面から写真を撮るべきでした。 また、こちらの電光掲示板は一見フルカラーですが実は赤と緑のLEDとそれを同時に光らせるオレンジの3色の表示となっています。この色合いやっぱりJRで見たような?

 ソフトウェアとしても作りこまれており、先ほどから何度か出てきているESP32というマイコンWifiスマホ等から接続することで文字列を送信することができます。色の指定は[r赤][g緑][o橙]といった感じで指定して、それぞれ文字が「」と表示されるような形です。わかりやすいですね。また、こちらはキットとして販売もされていました。色々と解説をありがとうございました!

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曲がる電光掲示板ver2 (HanDenさん)

 電光掲示板繋がりで曲がる電光掲示板を作成されているHanDenさんの作品を次に紹介させていただきます。HanDenさんの曲がる電光掲示板シリーズは私が人間味マスクを作った昨年のNT京都から続いており、最初は部品が間に合わず作成ができなかったり色々な困難を乗り越えてここまで改良されています。毎回見るたびに更新があるのでとても楽しみにさせていただいています。今回は基板をユニバーサル基板にされたところと、今まではLEDテープを折り返して使用されていたのを面のLEDモジュールに変更されたということでそちらの写真を撮ることに集中して肝心の光っている動画を取り忘れました。

 右の写真の一番上の段のみLEDテープで段を一列足しています。また、基板の方は今後を見据えてMIDI用のコネクタやSDカードを実装されていました。プログラムの方はこれからとのことでした。また、テトリスができるような専用基板も作成されていて、7セグメントLEDを3列にしてしまったのが失敗だったとお聞きしました。テトリスの得点計算を考えたことがなかったのですが、すぐに4桁目まで行くとのことでした。現在はスクロールする方式で対応されていると伺いました。また次回グレードアップした作品を拝見するのを楽しみにしています。ありがとうございました!

手作りスピーカー、他 (コンドウ製作所(仮さん)

こんどうたけし・たなかよしお商店・kondou製作所 (@kondou_takeshi) | Twitter

 スピーカの展示をされていました。私はどうも耳が悪い様で、細かい違いがわからず申し訳なかったのですが、奥深いスピーカの世界の片鱗を味わうことができました。過去の展示のお話で面白かったのは、「洗面器を2つ組み合わせたスピーカを制作された際にこんどうさんご自身は筐体が振動してしまうことがいまいちな出来だと思ったそうなのですが、展示会にいらした見学者の方は手でそのスピーカを持つと振動して音を感じられることに感動されて気に入り、長いこと話が膨らみ、最終的には自分で作成された」というエピソードでした。自分としてはいまいちだと思っていても違う視点で感想をいただけるのは展示会の醍醐味ですね。

四角い筐体と丸い筐体で音が違うこと、普段は分解可能な構造にしているが、今回の新作の蚊取り線香豚さんスピーカは貼り付けて作成されたこと等、他にも色々とスピーカの構造に関して教えていただいたのですがちょっと頭がパンクしてしまって覚えきれませんでした。ごめんなさい。ありがとうございました!

円盤楽器、ロボット数点(音楽研究所さん)

Tetsuji Katsuda (katsuda10) (@Tetsuji_Katsuda) | Twitter

 Makerイベントに参加する方ならおなじみの演奏ロボットと天空のハープの展示です。今回のロボットはプロパンガスのボンベ?を加工した市販の楽器を回転させて演奏していました。ロボットの色に合わせて金色に塗装されています。調べてみたのですが、プロパノータという名前の様です。こちら、元々パンダの小さいロボットが円盤状の鉄琴を演奏する展示をされていたと思うのですが、そこからアップデートして大きなプロパノータに変更されています。重さがあるのでトルクが強いサーボに変更したと伺いました。すごくきれいな音なのですが、生の音なので周りの音に少し押されていますが、耳を澄ますととてもきれいです。

美音よひびけ!プロパンガスのボンベを楽器に | くらしを彩るウィズスマイル

 もう一つはアナログの弦楽器です。こちら、弦が放射状に配置されており、星座の様に演奏順に線が引かれていて順番になぞることで演奏ができます。今回は短焦点型のプロジェクタを下から投影することで、夜空のアニメーションが動くようになっています。面白いポイントが、楽器の下にボールマウスが置いてあり、楽器を回転することでボール部が回転しアニメーションが連動して動くところです。短焦点プロジェクタはかなり投影面と距離が近いのですが、くっきり写っていて驚きました。5~6万円で買えるそうなので何かいいネタが思いついたら買ってみたいなと思ってしまいました。下の写真の白い箱が短焦点プロジェクタです。

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今後の展望として、演奏に対応してアニメーションを動かすこと等も検討されているとお伺いしました。いつか拝見できることを楽しみにしています。ありがとうございました!

※ツイートしそびれてしまったのでNT名古屋の時のものを貼らせていただきます。こちらの天面が透明なプラスチックになり、下から映像を投影していました。

DMX512を使った照明機材、さまざまな時計、電光掲示板など(木いちごの屋台2021さん)

 私の知識不足で細かい所までは理解できていないのですが、DMXという規格を使ってコンサートホール等でも使われるムービングライトをコントロールされていました。チャンネルと数値を指定することで動作させています。MQTTを使ってインターネットを経由することで、遠隔のライトも動かすことができるとお伺いしました!ガワが金属のライトは数万円ほどするそうなのですが、プラスチックのものは5000円ほどで買えるとのことで、意外と手を出しやすい価格帯だということを初めて知りました。なかなか光量が強く、顔に向くと思わず目をつぶってしまう位でしたが、これでも光量を絞っているとのことでした。

また、他にも高速で描画する電光掲示板やゲーミングPC用のファン等を展示されていました。こちらも知らなかったのですがゲーミングPC向けLEDは電子工作でよく使われる「ネオピクセルのフルカラーLED」がそのまま入っている様です。ArduinoやM5で簡単に制御できますね。自作PC好きの方はLEDの種類は気にせず、電子工作好きの方は意外と自作PCのファンのLEDには気にしないとのことで、盲点でした。ちょっとこちらも買ってみたくなってしまいました。色々なものが欲しくなってしまいます。ご説明ありがとうございました!ありがとうございました!

LEDキューブ、間に合えば4bitCPUも(FaTSさん)

 LEDキューブ、VHSのカメラの分解、百均のスピーカの音質改善等、色々な展示をされていました。順番にご紹介させてください。マイコン内蔵でないLEDキューブを配線されてダイナミック点灯という方式で色々なパターンでディスプレイされていました。かっこいいですね!いったいどうやってはんだ付けされたのか気になったのでお聞きしたのですが、木の治具を作成されてそこにLEDを差し込み、一面ずつはんだ付けされたとのことでした。正確な形状は下準備あってのものなのですね。

 VHSカメラの分解もされていました。驚いたのはブラウン管が中に入っていると説明いただいたことでした。こんな小さなサイズで作ることができるんですね。

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こちらがブラウン管の拡大写真です。モニタ自体は幅20mmもなかったような印象です。

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最後に、百均のスピーカのコンデンサの容量を変えることで音質を改善されている展示もされていました。ちょっと私がどうやら音の違い鈍感なこともあり細かい所はよく分からなかったのですが、何となく音がクリアに聞こえた気がします。色々とご説明ありがとうございました!

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続く

 20000字を超える勢いになってきまして、あまりに記事が長くなっても読みづらいと思ったのでこちらで一旦切ります。すでに読みづらいかも?
 コメント、スター等いただけたらめちゃくちゃ嬉しいです。あ、YouTubeのチャンネル登録していただけたらさらに嬉しい。普段あんまりこういうことは書かないですが、アピールしないと知ってもらえないし書くだけならタダなので今回試しに書いてみます。きっと後半も頑張れます。読んで下さりありがとうございました!

www.youtube.com

f:id:yoichi_41:20210626100251j:plain ※私の展示内容に関しても次の記事で解説予定です。