パスコンパスの日記

何か色々作るのが好きです

【レポート】MakerMeetingForMakerFaireKyotoで拝見した作品や感想等

 前回の記事でMaker Meeting For Maker Faire Kyoto(以下MFKyoto2022)で展示する作品について紹介しました。

yoichi-41.hatenablog.com

 今回の記事では出展してみての感想や、他の展示者の方の作品をご紹介を書きたいと思います。
 理想的には全ての展示者の方の作品を拝見したいところでしたが、自分の作品の説明をしたりタイミング悪く展示者の方がいらっしゃらなかったりと、例のごとく全ては観きれていません。単純にタイミング良くお話しできた方、動画を撮れた方のみ記載しています。それ以外に意図はありません。順番も50音順です。
 動画撮影の際に許可をいただいていますが、万一掲載NGや内容に誤り等ありましたら、お手数をおかけしますがTwitterのDM等でご連絡いただけましたら幸いです。

目次

Scratchとリアルワールドで遊ぼう!! (610tさん)

Twitter
むとうたけし (@610t) | Twitter

関連サイト
Maker Meeting for Maker Faire Kyoto - むとうたけしの生活

 ブロックプログラミング言語「スクラッチ」で色々なデバイスと連携した展示をされていました!M5Stack系列とも繋がるんですね。全く知りませんでした。

 デモとして体験させていただいたのはこちらのハプティクスモジュールです。7〜8000円で、音のデータを入れるとそれに応じて不思議な触感を感じることができます。こればっかりは体感しないと分からないのでぜひ機会があれば体験してみて下さい。無理矢理に言葉で説明するなら、マッサージチェアや電気風呂の様な周期的な振動だったりモデルガンを撃った時の反動?だったりを感じられます。ありがとうございました!

虹色ライトとArchetype Memoriesのコラボ (ikkeiさん)

Twitter
ikkei (@jh3kxm) | Twitter

関連サイト
rainbow

 アルミをリュータで削って作られた幾何学模様の入れ物の中に小さなLEDを仕込んでフルカラーに綺麗に光る作品を展示されていました。こちらの作品は写真を撮りそびれてしまったので関連リンクをぜひご覧下さい。きれいでした。

 たくさん作品ご紹介いただきましたが、動画としてはこちらを撮らせていただきました。サイズ感がかわいいです。

 他にもLoRaというロングレンジの無線のM5向けのモジュール(遮蔽物ありで2〜3kmと仰っていたと記憶しています)も検討されていました。LoRaでは同じ信号を広い帯域で送るそうです。各帯域により、ノイズの影響で失われるデータが異なるため、受け手側で各帯域の信号を復元するとデータが失われづらく、単一の通信と比べてノイズに強いという様なお話も全く知らなかったので大変興味深かったです。

 他にも極小のLED基板のアクセサリを作られていたりされていました!ありがとうございました!

あめのひくうかん (KIS Worksさん)

Twitterはされていない様です。

関連サイト
HOME | Rainyspace

 一貫して雨へのこだわりと愛が素晴らしい作品を展示されていました。動画に撮った2作品以外も関連サイトには掲載ありますのでそちらについてもお伝えします。

水たまりマット

 某ダンスゲームのマット(2000円位とのこと)が人口芝の下に引いてあります。こちらを踏むと「パシャッ」という水たまりを踏んだ時の様な音が鳴ります。面白いです。arduinoで制御されていました。位置の分解能としてはダンスの入力の8マスか9マスだと思うのですが、特に気になりませんでした。動画は撮りそびれたので関連サイトでご覧ください。

雨世界カメラ

 webカメラの映像に画像処理をして、画面に雨がくっついているかの様に映し出されます。何のソフトを使われているのか聞きそびれてしまいました。processing等でしょうか?こちらもサイトに画像があります。

雨粒の振動を伝える傘

 こちらは動画を撮りました!ツイートをご覧いただければと思います。

雨粒に揺れる草木

 こちらも面白かったです。アイディアがすばらしいです。

 「なぜ、こんなに雨にまつわる作品を作られているのですか?」とお聞きしたところ、「雨の日の静かな感じや人が少ない特別感が好きで、それを布教したいから」と仰っていました。私は普段雨は好きではなかったのですが、お話をお聞きした次の日、京都で雨の中で観光をしていて「これはこれでありか」と思えました。ありがとうございました!

会話と自動演奏のロボット (音楽研究所さん)

Twitter
Tetsuji Katsuda (katsuda10) (@Tetsuji_Katsuda) | Twitter

関連サイト
歌って踊れるコミュニケーションロボット〜バディくん

 演奏ロボットと、さらに追加で前々からタイムラインで開発状況を拝見していたコミニュケーションロボットを生で拝見しました!

タイミングが合わず直接お話はできませんでしたが、ありがとうございました!

木津川アートプロジェクト (木津川市さん)

Twitterはされていなさそうです。

関連サイト
木津川アート

 木津川市のアートのお祭りの担当の方もいらしていました!チラシをいただいたので貼っておきます。(画像アップロード後回転させたのですが、うまく反映されていないかもしれません。すみません。)企業の方ともコラボしたいとおっしゃっていました。お近くの方はぜひご参加、見学ご検討されてみてはいかがでしょうか?

RE:DIRECTION >& MFKyoto 2022 (京都産業大学ファブスペースさん)

関連サイト
ファブスペース | 京都産業大学 情報理工学部(旧コンピュータ理工学部) / 大学院 先端情報学研究科の関連情報

 学生さんがファブスペース(デジタル工作機械がある工作スペース)で作成された作品を展示されていました。たくさんあったので全ては写真を撮れていないです。

 こちらは技術的にunityや arduinoを触ったことがないメンバーでどうやったらやりたいことを実現できるか考えて、色がつく動画を何パターンか用意しておいて対応する方法で実現させたと聞きました。私も経験的に第一段階として完成させることが大事ということは感じているのですばらしいと思いました。

 ライノセラス?というツールは使ったことがないのですが、数式で3D形状を作れる様です。面白そうですね。他にはレーザカッタの彫刻をしたアクリルパネルに下から光を当てた作品や、腕や腰にくっつけられる名刺入れ等のガジェットも見せていただきました!ありがとうございましたー。

人工大理石透過型LEDタッチディスプレイ・空冷式3Dペン (京都産業大学・情報理工学部・平#研さん)

Twitter
hirai-lab (@hirai_lab) | Twitter

関連サイト
平#研の研究プロジェクトリスト | Ubiquitous Media Lab. / 平#研究室

 大学の研究室から2種の作品の出展をされていました。どちらも面白かったです!詳細は関連サイトにありましたのでぜひそちらもご覧下さいー。

 昔に私もフォトリフレクタを使ったマイコンレスな回路を作って遊んでいたので勝手にシンパシーを感じてしまいました。こちら、その時の記事です。

【人間味センサ】プリント基板の謎センサの製作 - パスコンパスの日記

ありがとうございました!

デジファブを利用したkuralab.オリジナルグッズ制作 (kuralab.@大阪電気通信大学さん)

Twitter
kuralab.ヴィジュアルデザイン研究室 (@kuralab_project) | Twitter

関連サイト
kuralab.(クララボ)ヴィジュアルデザインゼミ – kuralab.(クララボ)は、大阪電気通信大学 総合情報学部 ゲーム&メディア学科 ヴィジュアルデザイン研究室の愛称です。印刷/デザイン/Webコミュニケーションを研究テーマに、電子部品をモチーフにしたオリジナルキャラクターグッズの企画制作を通してモノ作りについて学んでいます。

 顔がついた電子部品達がキュートでした。光を当てて模様を作ったシルクスクリーンで模様を手刷りされた作品やmicro:bitを使ったペンプロッタ等を展示されていました。ツイートにも書きましたが、卓上ペンプロッタで有名な「いしかわきょーすけさん」をリスペクトされているとのことでした。

こちらはシルクスクリーンの様子です。

 こちらはmicro:bitのプログラムの解説パネルです。ありがとうございました!

ExiBee (kochi.exさん)

公式のTwitterは見つからなかったのでおそらく使用されていないかもしれません。

関連サイト
kochi.ex - Qiita

 普通のシングルボードコンピュータは信頼性が低いですが、こちらは振動試験等色々なテストをクリアして信頼がおける産業用にも使用可能なボードとご説明いただきました。今後どんどん置き換わっていくのではないでしょうか?ご説明ありがとうございましたー。

ガーデニングボード&機構標本 (電算軒さん)

Twitter
そーてっく (@soh_tech_tech) | Twitter

 タイミングの都合でガーデニングボードの方は拝見できていませんが、機構標本の方を観せていただきました!

 私もメカ機構のキーホルダを作っているのでこういった作品はとても大好物です。大変良い刺激をいただきました。ありがとうございました!

自作のCO2計やエネループ1本で使える電飾モジュールなど(ニコニコ技術部さん)

Twitter
†ましぐれ† (@mashigure) | Twitter
長船 俊 (@s_osafune) | Twitter

関連サイト
ニコニコ技術部 まとめwiki - PukiWiki

 NTイベントで何度かお会いしている方々でニコニコ技術部としてご出展されていました!よろしければ、こちらの記事もご覧下さい。

yoichi-41.hatenablog.com

今回は今まであまりお話お聞きできていなかった作品を中心に拝見しました。

 また、ましぐれさんははてなブログもされているのでそちらの記事も貼らせていただきます。

mashigure.hateblo.jp

ありがとうございました!

外骨格恐竜「うちのシロ」 (ヒゲキタさん)

Twitter
ヒゲキタ (@higekita1) | Twitter

関連サイト
うちのシロ | kilostar

 こちらの作品も音楽研究所さんのロボットの様にメイカーイベントの風物詩になってきている気がします。たまたま入り口付近ですれ違ったので動画を撮ったのですが、距離が近く大迫力な感じに撮れました。ありがとうございました!

​ OTTOロボット・ファミリー (ファブラボ神戸βさん)

Twitter
FabLab Kobe (@FabLab_Kobe) | Twitter

関連サイト
ファブラボ神戸 - FabLab Kobe

 OTTOというチェコオープンソースの二足歩行のロボットを色々なアレンジをされながら作られていました。かわいいですね。前の記事で書きましたが私も歩くロボは作っていたので楽しく拝見させていただきました!

ありがとうございましたー。

3Dプリンタで作製する三次元計測が可能な構造化照明顕微鏡 (三重大学大学院工学研究科電気電子工学専攻有機エレクトロニクス研究室さん)

Twitterは使われていないかもしれません。

関連サイト
https://www.meta.elec.mie-u.ac.jp/daigo.html

 OpenFlexure顕微鏡というオープンソース3Dプリンタで作れる顕微鏡の改良を行われてました。 ちょっと難しくて正確に解説が出来なさそうなので詳しくは関連サイトをご覧ください! 3Dプリントをうまく使って動く構造が実現されていたのでデータを観察して次回の作品作りに活かしたいと思いましたー。

ありがとうございました!

ロジックICで創るCPUキットTTM8 (みやこ電子工房さん)

Twitter
みやこ電子工房 (@miyadenshikobo) | Twitter
電子ライダー (@denshirider) | Twitter
成瀬歩実 (@naruse_ayumi22) | Twitter

関連サイト
コミケに出たい – みやこ電子工房 電子ライダーのサイト 自作CPU

 お世話になっているみやこ電子工房さんの展示です。今回は改良したメカナムロボとロジックICを使った自作CPUの展示をされていました。NT富山の際のメカナムロボはシングルボードコンピュータのマウス移動を検知してラズパイ ピコで制御していたそうですが、今回は専用のメインボードを作られていました。実は私はメカナムを使ったことがないのでちょっと憧れも感じます。

電子ライダー on Twitter: "回っています… "

 自作CPUの方はレトロなSFアニメの様にチカチカ素敵に輝いていました。実は購入させていただいているのでGW後半でなんとか完成させる予定です。半田付けはそんなに得意ではないですが、頑張ります。

ありがとうございました!

自分の展示関連の振り返り

今回工夫したところは主に3点です。

  • 子供向けに顔の絵を描いてもらって顔認識できるか試して遊んでもらった

  • 今までスマホで顔の画像を出して顔認識のデモをしていたのをあらかじめ印刷した顔の画像(モナリザ、いらすとやの男性、いらすとやの顔認証するイラスト)を使った

  • 途中から人間味マスクの説明をする時に「これは誰かに笑顔になってもらうためだけに生まれた作品です」という紹介をすることにした

 1番上(顔の絵で遊んでもらう)はかなり良かったと感じています。イラストを描いてもらうことで能動的に楽しんでもらえました。なかなかうまく認識しないこともあったり、意外と認識すると驚いたりと、出展側としても発見がありました。

 2番目(顔の画像を印刷して用意)は単純に説明の際に手間取らなくなり便利でした。今までの展示会ではしゃべりながら顔の画像をスマホから探して表示させてからデモを行なっていたので、バタバタしていましたが、今回はスムーズでした。

 3番目(紹介の言い方を変えた)が個人的には1番大きい気づきだったかもしれません。私の作品は私の中では「技術的に非常に革新的なことはしていない、かつ作りたいものを作っておりあまり役には立たない」ため、時々思わず自虐的に「何の役にも立たないです」と言ってしまうことがありました。見学の方がそういった作品が好きな方で笑ってもらえれば問題ないのですが、この言い方は人によっては「何で役に立たないものについての話を聞かなければいけないんだ」と不満を感じることもあるのではないかと気づいたのです。
 そのことに気がついてからは意図的に上記の様に説明の仕方を変えました。笑ってもらえればそれで目的達成なので大成功です。それでも笑ってもらえない時はしょうがないです。今後も展示会に出る時は安易に自分を下げる発言はしない様に気をつけようと思います。

反省点も3点です。

  • めかとろろがマンガだと気づいてもらえなかった。あまり読んでもらえなかった。

  • 1人参加だったのでブースで説明役がいない時間がどうしても発生してしまった。

  • M5PPWalkerが有線で動きが安定しなかった

 1つ目(めかとろろが読んでもらえなかった)は飾り方が悪かった部分もあったかと思います。表紙が見える様に置いていたのですが、途中見学者の方から、「イラストだと思った」とコメントをいただきました。説明は近くに置いていましたが、パッと見で本だと分かりづらかった様です。また、Maker Faireでは1ブースをじっくり観るより色々観てまわりたいのでマンガ3話分を読む時間はなかなか取ってもらえません。NTイベントのゆったりした空気とまた違う部分だなと感じました。今後はパネルにマンガを表示しておいて流しっぱなしにする等気づいてもらいやすい様な仕組みも検討したいと思います。

 2つ目(ブースに人がいない時間があった)は一緒に来てくれる予定だった友達が都合がつかなくなってしまった関係で今回やむを得なかったのですが、やはり最低2人以上での参加が望ましいと感じました。今度のNT金沢ではてーもん君と合同ブースなのでその辺は大丈夫そうです。

 3つ目(M5PPWalkerが不安定)はバッテリの持ちとのトレードオフなのですが8SservosHATのバッテリ端子に安定化電源から有線で電源供給を行った展示をしており、配線のコシが固くてうまく歩けないことが多々ありました。過去に長時間展示でバッテリ不具合が何度もあったた対策だったのですがなかなかここは難しいです。今後も検討します。

まとめ

 1月のNT加賀ぶりの出展、Maker Faire系のイベントの現地出展は初でしたがとても楽しく過ごすことができました。感染対策等難しい状況の中、開催いただいたことに関して感謝しかありません。発信を始めてTwitterアカウントを作った時から「Maker Faire Tokyoに出たいです」という文言は変えていないのでそこはいつかは実現させたいと思っています。今回はその第一歩になったかなと思っています。
 今年のMaker Faire Tokyoは去年がオンラインだった影響で去年の出展OKだった方が無条件でOKらしいので狭き門かもしれませんが、またトライしてみようと思ってます。
 読んで下さり、ありがとうございました!